赤い狼 弐

:敵の領域










「――…る、稚春!」








何だよ~まだ眠いんだってぇ。






「…後、一分だけ…。」





「そんなに待てへんって、稚春。」






…ん?






何、この関西弁…。





「稚春…ぃぃ加減、起きぃ。」





そう言って私の頬をつねる手の主は…











「何…龍。」







目の前でニコニコと笑顔を振り撒く龍だった。







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