最高の偽装lovers

浩輔side

ディナーの峠も過ぎ、

お客の入りも少なくなってきた。

・・・

一息ついていると、

「オーナー、お電話が入ってますが」

ウエイターに言われ、

電話の前に歩み寄った。

・・・

「もしもし」


「浩輔さん?ママだけど」


「え?!どうしたんですか、

仕事中には電話はやめてくださいと、

いつも言ってるではありませんか?」



溜息をつきながら呟いたオレに、

母は、とんでもない事を言い出した。


「ごめんなさいね・・・

迷惑ついでに、

これから出てこられないかしら?」


「は?今仕事中だと

言ったばかりではありませんか。

そんな事無理です」

オレの珍しい怒声に、

シェフの一人が声をかけてきた。
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