さくらへようこそ

2-2.心地のいい場所

「さて、今夜のメインはどうしようかしら?」

美桜はノートを開いた。

このノートはレシピ集で、美桜が今まで作ってきた料理が書いてあった。

今夜のメインに迷った時はこれを開いて考えるのだ。

横に置いていたスマートフォンが震えた。

「もしもし?」

美桜が電話に出ると、
「星野です」

電話越しにこもった声が聞こえた。

この声の持ち主は『ニコニコ横町』で『星野酒店』を経営している、星野澤登(ホシノサワト)だ。
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