【実話】終わらないトンネル
お人形さん
「ほんと目がぱっちりしてて
お人形さんみたいで可愛いわね~」
玄関先でお客さんにそう言われる。
すると、ムスッとする私
家族以外と話すのは苦手
何と返せばいいか分からなかった
私は5歳頃から母親の影響で
刑事ドラマを毎日のように
食い入る様に見ていた
例えば、子供が大人に誘拐され
脅されお金を巻き上げられる..
そのシーンを見た瞬間に
私の脳裏には完全な思い込みが発生した
先天的な「被害妄想」や
真に受けやすい体質かもしれない。
だから、ショッピングモールに行って
歩く大人全員を常に警戒し
ましてや死角の多い駐車場の車の影なんて
大人がひとりで立っていようものなら
全力で睨み猛ダッシュで逃げた
だって、車のそばに居る大人に近づいたら
「誘拐されてしまう」から。
私の脳裏のイメージ溢れる世界は
常に他人変わった登場人物だった