ヴァンパイアの花嫁 番外編①

ティナはビクッと身体を震わせてレオンから離れた。


「ティナ?どうした?まだ足りないだろう?」


「カサンドラさんはっ!?」


ティナは立ち上がって辺りを見た。


カサンドラはいなかった。


牢屋の中には獣の姿をした男が数人直立不動で立っているだけだ。


ゴオオオオーン


その時、耳をつんざく様な音と地響きにティナの身体はふら付いた。


「きゃっ!」


レオンがすぐにティナを腕の中に取り込む。


< 49 / 78 >

この作品をシェア

pagetop