まず目を引いたのは、海岸の子羊という不思議なタイトルです。
内容は、笑いありグロありの新感覚のミステリーでした。
ラストで真相に近づき困惑する主人公の末路には戦慄します。
しめくくりの言葉などは特に、textさん独特のブラックユーモアが飛ばされ、最後までtextさんのペースに持っていかれたな…と思います。

グロ好きの方には特におすすめです！

とても良い作品をありがとうございました。

恋をしたことのある人なら誰でも共感できる葛藤や悩みが愛らしくもいじらしい主人公のこころのなかであまずっぱく語られています。


恋する女は美しくなる。
恋する女は強くなる。




だいすきな『あなた』のためならという、主人公の本気さが伝わってきました。

なんやかんや言って両想いな兄と妹に気持ちがほんわかします。
二人にはこのままけんかもしつつ仲良くしていってほしいです。

傲慢、憤怒、怠惰、暴食、強欲、色欲、嫉妬。
人間の心に必ず存在する罪。
それはある意味人間の本能でありどうしても人間が生きてゆくうえで必要なものであり、また敵でもあります。
その七つの大罪によってマリに七人が裁かれていく様子は、文字を追うだけでも背後に何かの気配を感じるような、そんな迫り来る恐怖がありました。
人間の真の姿、また正しい生き方とはなにかと考えさせられました。

おはようございます。
湯川学実という者です。

『殺しちゃった』というあっけらかんとしたタイトルに惹かれ、読ませていただきました。

まず、この作品で私が魅力的だと思ったのは主人公の貪欲に血に依存する『狂気』。そして両親を殺してしまってから主人公が感じる『狂喜』の異常さです。

両親に殴られても、彼女が感じるのは悲しみや痛みではなく、とにかく血を求める狂った欲望。

狂うことを批判しているわけではなく、その狂いこそが魅力となっています。

作者様は短い作品だと言われていましたが、この長さだからこそ主人公のある意味純粋な血への欲望が強調され、(それ以外は詳しく語られていないので)読み終わったときに彼女への恐怖と魅力に溺れます。

ヒトの『狂』を、リアルに、かつ美しく伝えてくださる作品です。

ぜひご一読を。