夫婦ごっこ
契約
近くのホテルに泊まっているという
恒くんはすぐに飛んできてくれた。
待っている間 バイクの爆音に
怯えていた。


「どうした?なんかあったのか?」
もうお風呂に入ったのか 
石鹸の匂いがした。

「別に…。ドタキャンされて…
んで…ポケットにさっきのメモあったから
恒くんと遊んであげよっかなって。」

思いっきり強がってる。

「俺もう寝ようと思ってたし……
なら俺のホテルそこだから来るか?
もうどこかに遊びに行く格好でもないし。」

確かにスウエット上下に…
革靴はいてる。

私が革靴に目を落としたのに
気づいて

「まさか呼び出されるなんて
思わないだろ?スウェット
持ってきただけでも奇跡だからな。」


さっきも部屋で
痛い目にあいそうになったから
少し躊躇はしたものの

  恒くんは大丈夫

確信はあったから

「うん。でも変なこと
しないでよ。」

「しないよ~~。
こんなお子ちゃま……。」

一気にホッとした。

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