たったひとりの君にだけ
chapter.5



たったひとつの約束も守れないなんて、絶対に大人のすることじゃない。



しかもそれが、仕事や身内の不幸が原因ではなく、元彼からの脅しだなんて軽々しく誰かに愚痴も零せない。
優先したくてしたわけじゃなくても、結果だけ見れば違いないわけで会わせる顔がないかもしれないとさえ思う。

示しがつかない。


史上最悪の年明けのスタートだ。



先輩の名言を掲げても、新年一発目の仕事がこれほどにスケジュール通りにいかないなんてきっと笑われる。




遠く離れた、想定外の出来事は、私の人生を狂わせる。



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