*写真屋の恋*

レンズ越し



…自分の写真って、、


「ここなら、そのチャンスを掴む事が出来る。」

「…っ」

「まぁ、無理にとは言わないよ。カメラマン目指してる人は腐るほどいる。頑張って頑張って頑張り尽くして、それでも食べていけない人だっている。」

ま、まってっ!話について行けない!

どういうこと?!

「いやいややられても、そういうチャンスの少ない人達に失礼だしね。……一度、君の写真を見たことがあるんだ。君の写真は、もっと色んな人達に見て欲しそうだった。」

え!私の…写真を?

永瀬渡はニコやかに喋り続ける。

「君は、どうする?このまま町の写真屋でいるか、僕のアシスタントとして、…プロを目指すか。」


「ええ?!」


そ、そんな…急に…


「ちょ、ちょっと待って下さいっ」


「いいよ」

ニッコリわらって壁にもたれ、永瀬渡はじっと私を見つめる。

…い、いいよって……


今答え出せてか~。


てか何よ、無理やりしといてイヤイヤやられても困るとか。なんかムカつくなぁ。




なんかムカつくなぁ!








でも。







『ここなら、そのチャンスを掴む事が出来る。』






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