恋は盲目〜好きって言ってよ

拓海サイド

目が覚め、彼女の重みを腕に感じる。

目の前の彼女は何か考え深けにしている

何を考えている⁈

後悔しているのか⁈


あんなに我を忘れてほしいと思った女な

のに、悲しい顔をさせているのは俺なの

か⁈

例え、そうでも離しはしない。

もう、君なしではいられない。

このぬくもりを毎日でも抱きしめていた

い。

どうすれば、俺だけの者のなる⁈


身体を手に入れても虚しい…、君自身が


ほしい。


俺は、欲張りなのか⁈


奈々、好きだと言ってくれ…


こんなに求めているのに君には伝わらな

い。


彼女を背後から抱きしめ夢ではないと彼

女の存在を確かめたかった。


「いてくれてよかった」


「…不安だった」


本音がでて焦る。


まさか、不安過ぎて彼女を抱きしめて寝

てしまったなんて笑える。


赤面する顔を気付かれてなくて良かった

とホッとする。


彼女の前だと情けない自分が時たま顔を

出すのだ。


そんな俺を見せれるのも彼女だけだ。


冷静になる為にシャワーを浴びようか⁈


待てよ…また、彼女が消える可能性も考

えられる。


「…後から浴びるから…」


彼女の言葉に苛立つ。


彼女の手を掴み浴室へ連れ込むとシャワ

ーをかける。


逃がさない。


一緒にいたいって言っただろう。


そうだ…この言葉を利用しよう。


奈々、君が言った言葉なんだから訂正は

許さない。


うるさい唇を塞ぎ反論する気力を彼女か

ら奪っていく。



気づけばもうお昼を過ぎていた。


彼女も、お腹が空いているだろう⁈

さっきも無理をさせ過ぎて彼女はベット

から動くことができないようだ。


体を起こし冷蔵庫にある水を飲む。


中はビールと水しかなく食べる物が見当

たらない。


そう、1人ぐらしでいつもコンビニ弁当

で済ます事が多かったから食材なんてあ

るわけがなかった。
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