さよなら御伽話(メルヘン)またきて現実(リアル)【完】
お父さんが見ていたのは古い卒業アルバムだった。
うわぁ写真の解像度今と違ってかなり低い。でもそれも時代を感じていいなぁ。

お父さんがコーヒーを啜りながらアルバムの中央あたりを指差す。


「これがお父さん。で、ほらこっちがお母さん」
「おー、二人とも若い!」
「今の愛生と一年しか変わらないからな」


若い頃の二人の写真は、結婚式のものとか私が産まれた時のもので何度か見たことはあるけど、学生の頃の写真を見たのは地味に初めてかもしれない。
自分の親にも私と同じ高校生時代が存在していたなんて、当たり前のことなのになんだか変な感じだ。

お母さん今より遥かに可愛いし、それよりお父さんがめちゃくちゃイケメンで驚いた。
なんだろう、そこはかとなく和泉川先輩に雰囲気が似ているというか、改めて見てみると顔のパーツに結構共通点が多い気がする。
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