さよなら御伽話(メルヘン)またきて現実(リアル)【完】
「ちなみに年明けも、早々に姫始めでハッスルしてきたばかりなんだよ」


などと得意満面でいらぬ報告を付け足してきた時は、合宿で和泉川先輩から大ダメージを食らわされたブツが、まだ使い物になっていることにちょっぴり安心した。


「舞鶴さん、色々ありがとうございました」
「お礼は体で払ってくれても構わないからね」
「懲りないですね」
「冗談さ。君を巡って和泉川くんと争うつもりはないからね」
「勝ち目ないですもんね~」


なんて鼻で笑ってやりながらふいに携帯を確認したら、ミツルの名前が独占している着信履歴にぎょっとさせられた。
あちゃ~、マナーモードにしたままで全然気付かなかったや。


「私そろそろ行きますね。お雑煮ごちそうさまでした。お手伝い頑張ってください」
「ありがとう。陰ながら君の検討を祈ってるよ」
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