結婚に愛はあるのか?
「そんなに仕事がしたいのか?」

「当たり前じゃない、生まれたらしばらくは、

仕事は休まなきゃいけないし」


「そんなに働きたいなら、オレの会社に来ればいい」

「オレの…会社??」

眉間にしわを寄せる。


「IT関連の会社の社長してるから…オレ」

出来あがった料理を、テーブルに並べた陽介が、爆弾発言をした。

・・・そんな事知らなかった。

知るはずもない。陽介の口から初めてきいたのだから。

…私は陽介の事を何も知らなさすぎる。

そう思った私は、ズキッと胸が痛んだ。

…それと同時に、陽介の事をもっと知りたいと言う気持ちもこみ上げた。



「い、今の会社、気に入ってるから」

「オレの傍にいてもらいたいんだ…今まで離れてた分。

何かあった時は、一番に駆け付けたいから」


「陽介」

見つめ合っていると、


「ご飯出来た?」

そう言って優也がキッチンに入ってきた。

私は、少しだけ、陽介から離れた。
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