祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
「ちょっと!枕投げてる場合じゃないわよ!!カゼに聞かないと」

「あぁそうだな。でもあいつ正直に話すかね」



キヨとイノリは脱衣場でカゼを待つ事にした。





「ねぇカンナ。イノリ真っ裸だったけど…キヨとヤってないよね?大丈夫だよね?2人はそういう関係じゃないよね?


「さぁ〜ね、キヨに聞いてみたら?でも20歳の男と女が1つのベッドの上で寝てて何もしないなんてありえる?」



カンナが意地悪そうに微笑むと、ケンは床を叩きながら嘆き始めた。





「あはは!ごめん、嘘だよ。イノリとキヨが一緒に寝るなんて今更始まった事じゃないでしょ。昨日、遅くまで何か話してたからそのまま寝ちゃっただけじゃない?
…それにイノリは本当にキヨをそんな目で見てないわ」


「え?なんで…?」


「さぁ…何でしょうね」




カンナは切なそうにケンに微笑むと、イノリの部屋から出て行った。






「…カゼ、いつまでお風呂入ってるのかな」

「あいつ綺麗好きだからな」



イノリとキヨが風呂場の前に座っていると、いきなりドアが開き全裸のカゼが出てきた。




「ぎゃ―――!!!!」

「………あれ、どうした?」

「どうしたじゃねぇ!早く前隠せ!!キヨは一応女なんだぞ!?」

「………あぁ、そうだった」




イノリはカゼが腰にタオルを巻くまでキヨの目を手で隠していた。
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