祈りのいらない世界で〜幼なじみの5人〜【実話】
「やっと着いた〜」



5人を乗せた新幹線は彼らの地元へと到着した。




山々が聳え、空気が新鮮な地元。


東京とは違い、人も車も少ない。




「そうだ。荷物置いたら久しぶりに地元をドライブして回ろうぜ」

「ケンにしてはいい提案だな。じゃあ俺が車出すわ」



5人は一旦実家に帰ると荷物を置き再び集合すると、イノリの実家の車でドライブをしに行った。




余談だが5人の実家はキヨとイノリが隣同士で、カンナ・カゼ・ケンがキヨ達と道路を挟んで向かいの家である。


徒歩30秒くらいしか離れていない実家。




「高校の帰りよく行ったラーメン屋さんまだあるかな」

「あのボロい店な。どうだかな」

「ねぇねぇ、あの建物最近出来たのかな?何の店だろう」




5人は久しぶりの地元に興奮し、運転しているイノリ以外は窓の外をキョロキョロと見渡していた。




大学生になり、上京した5人。


憧れていた東京は自然の中で育った彼らには、息苦しかった。
< 49 / 479 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop