私の初恋は屋上で


『俺だって‥‥。』



純也の手を振り払い、すべての思いを純也にぶつけた。


『何年も何年も我慢してた!毎日勉強ばっかで退屈だったよ!高校にも大学にも行けなくて、楽しい事なんてなんにもなかった!もちろん恋なんてした事なかったし、どーゆう気持ちになるのかも分かんなかった!』


『この前、母さんから乃愛の存在を聞いた。妹がいるのは聞いていたが、本当は血が繋がっていなかった。びっくりしたけど、嬉しかった!新しい家族ができるから!‥‥でも!!!』


修司は壁に歩み寄り、拳を叩きつけた。
何度も、何度も―。



『乃愛を見た瞬間、心に何かが宿った。それはすぐになにか分かった。恋だったんだ。初めて恋をした。鼓動が速くなって、心が温かくなった。』



拳から多少の血が流れていたが、そんなのは気にならない。


『嬉しかったよ。すごく嬉しかった。‥‥だから、お願いだ!婚約は破棄してくれ!乃愛と正面から向き合いたいんだ。』



そこまでを言うと、血が出ていることに気づき、叩くのをやめた。





純也は何秒か黙ってから、やがて口を開いた。





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