私の初恋は屋上で
『お兄ちゃん!!!』
『純也から聞いたぞ、ったく。迷惑かけて。いくらいいなずけだからって甘えすぎはだめだからな。』


やっぱ本当だったんだ、いいなずけ。




『心愛ちゃん、具合はどう?』



優しい声。この声は





『静香さん。はい、迷惑かけてすみません。』

『いいのよ。お母さんの事で大変だったわね。大丈夫?無理してない?』

『はい、大丈夫です。ありがとうございます。



やっぱり静香さんはいい人。憧れるなぁ。
きらきらしてるもん。羨ましい。




『お粥食べるか』
『うん、ありがと』


ふわっといい匂いが部屋に舞う。
玉子のお粥。
とっても懐かしい。

よくお兄ちゃんが作ってくれたっけ。



『はむ。‥‥‥おいし。』
『心愛それ大好物だったよな。お粥なのに。』

『うん、大好き』



なんて暖かいんだろう。家族ってこんなにも暖かいんだ。知らなかった。


するといきなり玄関のほうでどでかい音がした。


ドタドタドタドタッ!!!


『心愛!!大丈夫か!!??』

『お父さん。大丈夫だよ。もう、心配しすぎなんだから。』

『よかったーー。』


うっわ、お父さんすごい急いで来たんだぁ。
髪の毛ぐっちゃぐちゃだし、ハァハァ言ってるし。



心配させちゃって、ごめんね。
お父さん。
< 9 / 50 >

この作品をシェア

pagetop