憎悪と、懺悔と、恋慕。

　
　「今日、ハンバーグにしなよ。　いっぱい作っちゃったから、早川さんにおすそ分けしに来たの。　あと、ケーキも買いすぎたから、どうぞ」

　トートを早川さんに手渡すと、早川さんは持っていたスーパーの袋を地面に置いて、トートから嬉しそうにハンバーグの入ったタッパーを取り出した。

　「わー。　いい匂いー。　美味しそーう！！　てか、絶対美味しい！！　頂いていいんですか！？？　ケーキまで！！　・・・ん？？　なんか、タッパーの中に葉っぱが入ってるんですが・・・」

　困惑気味の早川さんに、オレの方が困惑。

　葉っぱて・・・。　早川さん、『木崎センパイ、間違って入れました？？』的なテンションでオレの事見てるし。

　早川さんは、多分オレの想像以上に料理が出来ないんだと思う。