憎悪と、懺悔と、恋慕。
 
 携帯の画面には、

 〔ワタシが買ったお守り、リバース。 地元のお守りの方がご利益あるじゃん。 莉子がくれたヤツ、サッパリ利かない〕

 とんでもなく罰当たりな文章が書かれていた。

 ある意味、勇気ある悪口だ。

 「大学入ったら医学生紹介してやるから、そのお守り大事に持っとけって返信しときな」

 島田さんには感謝してるから、お礼しないとな。

 「うん!! 沙希、絶対喜ぶわ」

 莉子は、オレに言われた通りLINEメッセージを送ると、また速攻で返事が返ってきたらしく、それを見て『ぶはッッ』と豪快に吹き出した。
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