ヤマアラシと白ウサギ
僕の針は、敵だけじゃない、君にとっても凶器だった。

ヒーロー気取りでそれを振りかざしてた僕は、ただ自分に満足してたに過ぎなかったんだ。

目の前で痛がる動物を見てきた君が、同じ傷みを受けたとき、どれほどの不安を受けただろう。

もしも、こんな針がなかったら、震える君のそばに行けたのに。

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