ヤマアラシと白ウサギ
訪れた雪
いつものように、日が昇って森に向かい、月あかりを避けるように巣穴に篭り、やがて朝が来る。

君を失ってから。

僕は虚無な毎日を、ただやり過ごしていた。

相変わらず、自分を守ることだけは得意だ。

・・一緒に過ごしたことは、なるべく思い出さないよう心の中にきっちり蓋をした。

何もかもがまるでなかったことみたい。

そうさ、この静かな生活こそが、元々のスタイルなんだ。



< 16 / 33 >

この作品をシェア

pagetop