甘い心はあなた一色




「ねぇ紗英子さん」



「んー?」



「今日はありがとう」



「えっ?」



見上げると、織くんと目があった。



「どうしたの?急に」



「いや……なんか幸せだなぁと思って」



「幸せ……?」



「うん。紗英子さんのすべてが、やっと俺のものになったから」



おお、俺のものって!



「あたしはずっと織くんだけのものなのに……っ」



「はは、そっか」



「そうだよーっ!」



もう、また笑うんだから。



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