あたしと寮と狼先輩。





『たまには、連絡してよ?』



お母さんも不安そうな顔をして、あたしの手を握った。





『凛、ごめんなぁ…ぐすっ…俺の会社のせいで、一人にさせて…うぅ…』


お父さんに関しては号泣中だ。



なんだかそれが面白くてつい笑ってしまった。


『お父さん泣きすぎだって。あたしは大丈夫だから!お母さんも、心配しなくていいからね!』


寂しくない。と言ったら嘘になるけど、荷造りしてる間に少し高校生活も楽しみになってきたし…

友達たくさん作ればすぐ慣れるよね!






「それじゃあ!いってきます!」



これから、あたしの新たな生活が始まるんだ………………



そして。


あたしの期待とは全く違うことが待っていることを、誰も知らない…







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