天使の贈り物 



そんな生活を初めて……
四ヶ月。


季節が12月に近づいて、
町がクリスマスイルミネーションに包まれたころ
二人にとって運命の時間が訪れた。




プレギエーラ。

祈りの祝祭。

街の全てが
光のイルミネーションに彩られ、
毎年のテーマに沿って、
光の温もりを提供する祈りの幻想都市。

たったニ週間の為だけに
作られる、光の都市。


そして……その祈りの中に
含まれるもう一つの意味は
追悼と鎮魂。


あの日の震災で、
旅立った犠牲者たちを追悼する鎮魂の祈り。


そんな祈りを裏に秘めた、
美しい光都市。




二人で、何時ものように……
同じ時間を過ごしていると、
TVのCMがプレギエーラを告げる。




思わず、流れる映像に
視線を集中させる私と、そーすけさん。



二人とも……その場所で、
固まったように、ところどころ映し出される
懐かしい場所を見つめた。



そのCMが終わった直後、
空を彷徨うように、
お互いの手を無意識に握り合う。




そして……そのまま、
私はそーすけさんの胸の中に顔を埋めた。





そーすけさん……
多分、また切ない顔をしてるんだろうなー。


みくさんの事を思って……。




そう思うと……胸が締め付けられるように
チクリと痛みが襲ったけど……
それでも離れることなんて出来なくて、
溺れるように、その温もりにしがみついた。





「大丈夫……。
 私が傍にいるから……」





絞り出すように紡いだ言葉。




その言葉に、
そーすけさんが私を抱く力が
少し強くなる。




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