○○彼氏。~バレンタイン編~
「じゃあ、次の日休みだから泊まりの道具持ってこいよ」
あたしの家の前につき、ギュッとあたしを抱きしめたあと、優希は耳元でそう言った。
「う、ん。わかった」
優希はあたしが小さく頷いたのを見ると、ポンポン、とあたしの頭を撫でた。
「じゃあな」
そう言って、元来た道を戻っていく優希。
「っっふはぁ!!」
体の中に溜まっていた空気を外に出すと、肩の力がなくなった。
そ、それより・・・・・やっぱあたしが欲しいって、そういうことだよ、ね。
つまりおお、おと、大人のかか、階段を・・・・・っ。
そこまで考えると、一気に顔が熱くなる。
「と、とにかく!!心の準備をしなくちゃ!!」
ドタバタと家の中に入ったあたしは、部屋の中で精神の統一を始めた。