Dear:大切な君へ。
「・・・・・そんなことで俺が揺らぐとでも、」
「スタイルもいいらしい」
「よし、見学行こう」
答えたあと、しまった、と思ったがもう遅い。
隣では気味悪いくらいにニコニコしている蒼佑。
「明日の放課後、体育館な」
俺は健全な男子高生なんだから、かわいい女の子とかスタイルのいい女の子という言葉につられても、全然おかしいことはない。
むしろそれが普通だ。
つられない方がおかしい。
うん、だからしょうがない。
というような言い訳じみた考えを、家に帰ってからもずっと考えていた。