隣の仲介屋
外はいつのまにか真っ暗で。
周りを見渡しても、広い田んぼだけ。
……あたしは今どこにいる?
頼みの地図も、詩帆ちゃんが持っている。
携帯は合宿場に置きっぱなし。
「完璧迷ったぁ」
我ながら間抜け。
かっこよく人助けしたのに。
道に迷うなんて。
手元には、お婆ちゃんにもらった西瓜が一個。
「あっ!」
キョロキョロしてたあたしは、転けてしまう。
この辺の道はなかなかの田舎道で。
つい足を挫いてしまった。
絶体絶命。