強引男子のイジワルで甘い独占欲


「おまえの方こそ、どんだけ自分をダメだと思ってんだよ。
おまえが思うより、ずっといい女だっていい加減自覚しろ」

……そういうストレートな言葉がどれだけの威力があるかって事を、眞木こそ自覚して欲しい。
そう思いながら片手で熱くなった頬を覆っていると。

「おまえに欠けてるモンは俺が補えばいいだけの話だろ。
くだらない事ぐだぐだ考えるな」

そんな、強引なんだか優しいんだか分からない言葉をかけられた。
まったく……眞木らしい。

私もいつまでも恥ずかしがってもいられないと、「そうだね。自分の事悪く言うなんて、私を大好きな眞木に申し訳ないもんね」なんて冗談を言って、食事の続きをしようとしたのに。
「そういう事だ」なんて、反応に困る返事をしたりするから、口に入れようとしていたお好み焼きがお皿の上に落ちてしまった。

本当にもう……なんていうか、ストレートすぎて困る。

「ねぇ、眞木もコンプレックスみたいなものってあるの?」

誤魔化すみたいに話題を変えると、眞木はたいして考えもせずにすぐに答える。

「あー、昔っから自分勝手だとかわがままだとかはよく言われてきたな」
「ああ、確かにね」
「俺が散々フォローしてやったんだからひとつくらい返せ」
「眞木が勝手にフォローしたんじゃない」

不貞腐れた顔をする眞木に笑ってから、続けた。


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