強引男子のイジワルで甘い独占欲


二人分のお弁当を作ってくるって言った翌日、眞木がスーパーの袋なんかにお弁当を入れて持ってくるから、見かねて私があげたモノだ。
生成り色の無地だから色々と雑な私だと絶対汚すと思って使っていなかったモノだけど、眞木にあげてから二週間、トートバックはキレイなままだ。

一度聞いたら数日に一度洗ってるって言ってたから、その時はつくづく女子力の高い、もっと言えばつくづく嫌味な男だなと感心してしまった。

私なんて、普段持っているバックが皮だとかで洗濯機で洗っていいモノではないからか、バックを洗濯するって発想がまったく湧かなかったのに。
眞木といると自分の女子力が底辺だとありありと思い知らされてしまうからそこが玉にキズだ。

だからこそ、色々とダメな私を知っている眞木の前では、どう意地を張ったって仕方ないと素直になれるのかもしれないけれど。

休憩室までの廊下は、いつも通りガランとしていて人通りがなかった。

会社が混雑を避けるために、食堂と休憩室を真逆の位置づけにしたからこんな閑散とした廊下が生まれている。
なんであんな魅力的な価格でおいしい料理を提供する社食と、それ以上の材料費をかけてお弁当をわざわざ持参する人が同じくらいいると会社が踏んだのかはずっと謎だったけれど、最近になってその理由を知った。





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