手話~僕等のカタチ~
ついでにもう一匹、黒い大きな出目金を取った。
「これください。」
「あれっ、まだ紙破けてないけどええんか?」
「はい、いいです。」
「ほうか。」
そう言うとおじさんは、器の中の金魚を袋に移し変えて渡してくれた。
それを今度は俺が笹村に渡す。
「はい。」
彼女はパァッと笑顔になり、手に持つ金魚を見て嬉しそうにしている。
そして俺たちはさっきいた場所に戻った。
芝生の上に腰を下ろし、笹村に焼きそばを渡す。
腹が減り過ぎていた俺は、あっという間に自分の+おまけの焼きそばを平らげてしまった。