電波的マイダーリン!
まったくもって意味のわからないセリフを聞かされ、あたしはつい頭を上げて間抜けな声を出した。
伊吹は呆れたっていうか、諦めみたいな、そんな表情を浮かべていた。
腕組して眼鏡を押し上げる姿は、やはり秀才。
「あの…あたしがいつ…伊吹に勝ったと…?」
「いつもですよ。わからなかったんですか?」
「まったく。」
「…………。ま、そんなことだろうとは思ってましたけどね」
ため息をひとつ。
伊吹は一体、あたしのせいでいくつの幸せをため息で逃がしてきたんだろか…(哀愁)。
「告白の時も、この間出かけた時も。千早さんのまっすぐな気持に、どれだけ僕が焦ってたかわかりますか?」
「わかれと言われてもわかりかねますね。特にキミは表情が読み取れないので。ええ」
「…そうですか?わかりやすかったと思うんですけど」
「それはキミの中の基準だよ…あたしみたいなバカにはもうちょっと易しい方が…」
「千早さんは、馬鹿じゃないですよ」
「…え?」
またもや突拍子もないことを言い出す伊吹に、あたしは困り顔で笑う。
けれど伊吹はそのことについては説明せず、あたしに背を向ける。
「じゃあ、千早さん。素直な返事、ありがとうございました」
「え、いえ、こちらこそ…」
ってなんか違う!!
なんかあっさり…いやあっさりでもないけど…なんか…
…ひとつ解決したら力が抜けたといいますか…(脱力)。
なんて思って両腕を垂らしていたあたしは、駅へと向かおうとする伊吹にハッとした。
待った!!
まだキミは終わってない!!
花梨のことが――…