バー恋 ~文字が色を放つ時~
†心地いい場所†
 鍵を開けた瞬間からあたしは優作の彼女の顔。

「ごめん遅くなったね」

 優作を包むアルコールの香りが、楽しかっただろう時間を想像させた。

「今夜は飲み過ぎたみたいだよ。寝てたの?」

「……うん、寝てたよ……」

 また嘘をついた。

「そか、じゃもう寝ようか」

 いつもなら、なんの抵抗もなくベッドを共にする。
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