儚空--クライソラ--【完】
授業中、いつも話しかけてきた一条君の話を無視した。

音も流していないのに、ヘッドフォンをつけて、聞こえないふりをした。







休憩中、笑顔で私の元へやってくるこゆやはるちゃん。

私は寝たふりをしたり、一人でトイレに閉じこもった。



寂しくはなかった。


だけど、みんなが寂しい顔をしてた。





なんでそんなに寂しい顔をしているの?




みんなは寂しくないんじゃない?



だって、私がいなくても十分やっていけるじゃん。

私がいなくても、誰か他の人がみんなを必要としてる。




私は、自ら一人を選んだ。




いつも、やってきてくれるみんなも、
私がみんなを避けて5日が経ったら私に近づかなくなった。



友情はあっけないなーって思った。





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