北十字学園探偵部
踊り場でたむろしていた宮下に俺は近づきました。

「情報が知りたい」

「誰だあんた」
「俺は竺丸ってもんだ」
「知らねえな」
「俺はお前を知ってるぜ」
「だから?」
「聞きたいことがある」

「まず女を紹介しろよ」
「あ?」
「情報は金より高いんだ。まあ、べっぴんを三人ほど連れて来な」

宮下は寝ぼけたような目をしていて、ネズミみたいな面でそういいました。
俺が宮下の胸ぐらを掴むと、手下の三人が俺をつかみました。

「おい、失礼じゃねえか。こんなとこで乱闘でも起こす気か?」
と、一人がいいました。
卵みたいな臭い息で、いかにも下っ端という感じの薄っぺらい男でした。
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