BLUE SOWRD
懐かしい。

「これ?可愛いよな。市内で一番可愛かったんだぜ」

知ってる。知ってるよ、浩太。

あたしって大馬鹿どうして自分の正体隠しているんだろう。

自分の惨めさなんかどうだっていいのに―――

「あ、あの!」

「ん?」
浩太があたしのほうに振り返る。

「あの、あたしッ・・・」

あたしの言葉を遮るように部屋の電話が鳴った。

「ごめん!話は後で。」

浩太は電話のある部屋に行ってしまった。

ホントあたしってしょーもない・・・

まぁいまさら直せるものでもないんだけど。

外に向日葵がさいていた。
< 9 / 11 >

この作品をシェア

pagetop