まんまと罠に、ハマりまして
しかも。


「渡来、好き嫌いは?」


私はソファーで、課長はキッチンに。


「あ、いえ…」


ワイシャツの袖を捲って、冷蔵庫から次々と食材を取り出している。
チラッと見えた冷蔵庫の中。
しっかりと食材が詰め込まれていて。
男の一人暮らしとは思えない。

しかも。
思わず見とれてしまう程の手際のよさ。


「あぁ、悪い。何か飲むか?」
「え?あ、いえ…」


っていうか。


「あ、何か、手伝います!」


そう。
見とれてる場合じゃなくて。
< 39 / 325 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop