×ルームメイトの内緒話×
「高校には行かないとだめだよ。
梓は女の子なんだし、体力使うような危ないアルバイトもだめ」
本当は怒鳴ってでも止めたかったけれど、落ち着かせた。
すると梓が枕を抱えて寝返りを打って、俺に微笑みかけた。
なんとなく目が赤い気がする。
「……森哉はさー。優しいよね」
「……何言ってんの」
「あたし知ってるよ? 森哉は弟たちにはそんな優しい口調じゃないこと。
森哉はあたしを女の子扱いしてくれる唯一の人だよ」
不意に言われて、少し耳が熱くなる。
別にそんな……意識してたわけじゃないけど。
「ありがと」
「……やめて」
今度は俺が顔を隠す番になってしまった。
梓の言葉がくすぐったい。