【完】こいつ、俺のだから。



そのせいで、


「……ゲホッ」



思いっきりむせてますが……佐野さん。




「大丈夫……?」



心配になり、思わずそう聞いてしまった。



「……へ、平気だ」



全然、そんな風には見えないけど。



卵焼きを食べただけで、疲れ果ててしまった佐野。



そんな姿がおかしくて、笑えてしまう。



「ははっ。そんな焦んなくても、お弁当は逃げないよ」



ゆっくり食べたら?


佐野の顔を覗き込みながはそう言うと、佐野は目を見開いてあたしを見つめていた。



「……?なに?」



あたしの顔に、なんかついてる?




< 49 / 418 >

この作品をシェア

pagetop