引き籠もりの双子の姉を救った俺。







年が明けて、一週間が経った。



広樹の冬休みが終了し、
今日、始業式の予定だったらしいのだが


彼は、熱を出してしまった。





といっても、昨日には熱が下がり、
ほぼ元気なんだけど。

大事をとって、お休み。




一回、吐いちゃったらしいしね。






引き籠もりな私にはあまり関係がなく、
お母さんが面倒を見ていた。



しかし、今日はお母さんが
朝からパートで、一日、
看病を任されていた。





そんな、昼間のこと。







「ごはん、置いとくよ」





私は広樹の部屋に入り、



ベッドでグーグー寝る広樹の
ベッドサイドのミニテーブルに、

卵がゆの皿と、
デザートのりんごを置く。




「ん…ありがと」




目が覚めたのか、
欠伸をしながら広樹は上半身を起こした。





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