引き籠もりの双子の姉を救った俺。
「久々に食べたなぁ。美味しかった」
私は真剣に言ったのだが、
そんな私を見て広樹はおかしそうに笑う。
「んじゃ次、服とか見よーぜ」
「うん!」
私は珍しくテンションが上がったのだが、
今どういう服が流行っているのか、
全く無知なのを思い出す。
「ね、ねぇ、どこ行けばいいと思う?」
ファッション系の店が並ぶフロアに来た。
コドモ向けのお洒落な店舗には、
小中学生くらいなのにお化粧を
バッチリ決めた女の子たちがいた。
「あー…じゃ、あそこは?」
広樹が指さすのは、いかにもイマドキです、
というような、中高生向けのお店。
私に合う服あるのかなあ。
結局そのお店に入るとお洒落な店員さんが
いらっしゃいませーと声を掛けてくる。
広樹と店内を周ると、
結構、私の好みな服があることに気付き、
いつの間にか楽しくなってきた。