タッチで恋愛!魔法大会トリスト
「いや、えっと、翔ってモテるから…。ふと気になっちゃって。」
「…いねーぞ、そんなの。」
「…子供の頃の私との約束、覚えてる…?それで…。」
「馬鹿か。そんなわけねーだろ!そんなのとっくの昔に忘れてるっつーの!」
こんな感じだけど、翔と一緒なら、新しい学園生活もトリストも楽しくなる。そんな気がしていた。
「じゃあな。また明日。」
「うん。」
それから五分ほど他愛もない話をして、私達はそれぞれの家に向かった。誰もいなくなったのがどこか寂しくて、ふと空を見上げる。空にかかる紫から赤へのグラデーションと、そこに影を落とす電柱のシルエット。長く伸びる自分の影を、ゆっくりと踏みながら歩く。
「ふぅ…。」
私はため息を一つついて、今の自分が置かれている状況について考えた。
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