あなたまでの距離
彼と会わなくなって、4ヶ月が経った、ある週末…。



夜中に電話がなった。


もう、とっくに夢の中で、けたたましく鳴り響く着信に、無理矢理現実に引き戻される。


画面を見る前に、音で判り、一気に目が覚める。



画面に、高木 悠哉 の、文字



留守電に切り替わるまで、その名前を見つめる。




留守電に、メッセージが残されたマークが表示される。



緊張して、再生ボタンを押す。




耳元で聞こえる、彼のため息。

それだけで、心がギュッと締め付けられる。

『…沙耶…。…さ、や…。』

私を呼ぶ声。
かなり酔ってる。

蓋をしてた気持ちが、一気に溢れ出る。

愛しい声が、とても、悲しそうに、私の名前を呼ぶ。


いつの間にか、涙が頬を伝う。





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