あなたまでの距離
「あの…、牧野さんですよね?」

好青年が突然話しかけてきた。

「…はぁ。」


よっぽど怪訝な顔を私はしていたんだろう。

「あ、俺、先月から総務に配属になった、奥田と言います。」

と、自己紹介をしてくれた。

「あ、はい。よろしく…。」


何で私の名前知ってるのかな。
あ、総務だから、出向の人間位は把握してるか。

一人で納得して、煙草を吸い続けた。


「牧野さん、社内では有名ですよ。今年入社の俺でも知ってるくらいなので。」


ニコニコして話す好青年。



「あはは…。どうも。長期の女性の出向は珍しいからね」



新卒かな?って事は年下かぁ。

若いなぁ。


自分が老けたのを重い知らされたなぁ。何て事考えながら、煙草の火を消し、カップに残っていたコーヒーを飲み干す。


「じゃあ、お先に」


それだけ言って、喫煙所を出た
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