馬鹿者。コッチを見なさい!!
あれ?
俺たちって迷子だよね?
「学?どうしたの?早く戻ろうよ。」
田中が見てくる。
やめてくれ。
その、全てを俺に任せた感じの信頼し切った感じの顔を。
俺は何も知らない。
何も知らないんだ。
そう。
「田中、俺たち、迷子だ。」
そういった瞬間。
田中の顔から血が引いた。
「………え?」
「もう一度だけ言う。俺たち、迷子だ。」
残酷なくらい。俺の言葉は自然の中へ消えていった。