トライアングル
ご飯の後、淳はソファーで寝てしまい

私は家に帰ろうと玄関に向かった


「鈴ちゃん、また来てね~」


おばちゃんが笑顔で見送ってくれる

そこへ、直が部屋に入ろうと歩いてきた


「直!鈴ちゃん送ってって、あげな!」


「はぁ?送るって、隣だろ?」


「いいから!!」


「何でオレが…隣に帰るだけで

どれだけ過保護なんだよ」



直はぶつぶつ言ってる




「何か言った!?」


「別に~」



直は溜め息をついた




「一気にご機嫌になりやがって

単純なヤツだな」


「そんなことないもん」


「じゃあな」



直は家に入ろうとドアに手をかけた



「直、何で告白されても付き合わないの?

スキな人いるの?」


「……お前に関係ねぇーじゃん」


「そーだけど…」



明らかに不機嫌になる態度に

聞いたのを後悔した



「鈴は……兄貴にしっぽ振ってればいいんだよ」



直は、吐き捨てるように言うと

ドアを乱暴に開けて、家に帰って行った



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