トライアングル
いじける直
部屋のドアを開けると

直は、ベットの中に隠れてた。



「なーお!何やってんの?」


「…いじけてんの…」 
   

「え?」



私は、直の布団をめくって

隣に入ると、直はびっくりして

こっちを振り向いた!


私と目が合うと…

気まずそうに目を逸らした。



私は、直の顔を自分の方に

ムリヤリ戻した。  


「直…ただいま!遅かった?」


直の頬に、手を置いたまま

優しく話しかけた。


「お前、ずるい」


そう言って私を、ゆっくり抱き締める。


「昔から、兄貴の部屋から聞こえる

鈴の声を聞いてたから…。


まだ鈴が、オレのもんじゃない時に

戻った気がして…」


「大丈夫だよ。

鈴は、直のものだよ。」


私を、抱き締める直の力が、強まる。



「鈴がスキなのは、直だよ」


「マジで…?」


「これで、信じられる?」



私は、直から少し離れて

直の頬を両手で持って

切ない顔をしている直に、キスをした。



直は、私をギュッと抱き締めて

私の口の中に、そっと舌を入れてきて

やさしく刺激する。


私も、直に答えるように

直の舌に絡める。



深く深く、キスはとめどなく続いた。





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