ラベンダーと星空の約束+α
 


踏み潰されそうな大地を抱え上げ、文句を言う。



「母さん!ヌード写真って何だよ!」



「うふふふ〜 内緒」



「勘弁してよ…ツーショット写真も撮らねぇからな」



「写真の一枚くらいイイじゃない。

ほら、みんな目が輝いて生き生きしてる」



「生き生きと輝く…じゃなくて、ランランと光っている様に見えるけど」



「もう、男の癖に決まった事に文句言わないの!
嫌なら紫龍が勝てばいいじゃない」



「ゲ… 俺も参加?」



「ふふっ 椅子取りゲームなんて何十年振りだろう?

楽しいね!若返った気分〜」



「………」





家を出て集団がゾロゾロと向かう先は、雪に埋もれた土産物店の店舗。



冬期休業中の為入口は雪で塞がっていた筈だが、今は広々と綺麗に除雪されていた。



更には店舗内に暖房まで入って、ほんのりと暖かい……



これはきっと父さんがやったんだ。



除雪に出ていた父さんに、母さんが電話一本で命令したに違いない。



軽食スペースは全てのテーブルが隅に寄せられ、椅子が丸く並べてあり……



ここまでやらされたのか…



遠くの方からドドドドと、除雪用トラクターのエンジン音が響いていた。



父さんは…文句を言いながらも、結局母さんの望みを叶えてしまう人だからな…



溜息を付き、呆れの表情で母さんを見たが、ピースサインを返された。



心底迷惑に思っている俺の気持ちは伝わらない。



母さんはこう言う人。

人の気持ちに疎いって言うか鈍いって言うか…

そんな大人にならない様に気を付けようと思う。



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