ラベンダーと星空の約束+α
『お願いと言うのは……
紫、大樹、2人結婚してくれないかな』
「……え…………………………………大樹と…………………無理」
そんな頼みをされるとは、紫は全く予想していなかった。
当然驚き、俺の顔をチラリと見て…
即答ではなく一応数秒は考えたみてぇだが、
考えても考えなくても「無理」に決まってんだろ。
何を言い出すんだと呆れていた。
紫に再婚なんて有り得ねぇ。
相手が弟扱いしてる俺だって言うのも無理だが、それ以前にお前の存在がでか過ぎるんだ。
後釜に入れる奴なんて誰もいねぇ。
俺は紫の事が……まぁ今でもアレだが…
こいつにそんな気がねぇのに、無理に結婚したいと思わねぇ。
膝をパンと叩き、ソファーに踏ん反り返る。
「何寝ぼけた事言ってんだよ…バカじゃねーの?」
『頭から否定しないで考えてみて。
そうだな…君達が結婚したら、今の生活はどう変わるのか…
まずはそれを想像してみてよ』
「無理」と結論付けた紫だが、流星にそう言われ、今まで一度も考えた事のねぇ俺との結婚生活を想像し始めた。
おい…眉間にシワ寄ってっぞ……
「うーん…」と唸りながら無理矢理イメージ化している紫。
目の前のローテーブルの天板に映るテレビの光りを見つめ、
しばらく難しい顔して考え込んでいたが、
急に間抜けた面を俺に向け「あれ?」って驚きの声を上げたんだ。
「何驚いてんだよ?」
「…うん…結婚すると普通は、色々変化があると思ってたんだけど…
現に流星との結婚では、家族が増えて、今までと違う生活が始まったし……」
「そりゃそうだろ。
他人だった二人が家族になるんだ。
色々変化して当然だ」
「私もそうだと思って想像したんだけど…
大樹と結婚しても、今の生活に殆ど変化はないよ」