君のことが大好きで。

名無しの手紙

俺は卒業式と先生の話が終わり、一人で靴箱へ向かった。




まだ皆、友達同士で教室で別れを惜しんでいる。




靴を取ろうと思ったら紙が入っていた。




「好きでした」とだけ書かれた手紙。




名前も書いていない。




これって俺へのラブレターか?




でもその字をみていると見覚えのある字だなと思った。




上原ひかり。




一瞬俺の中で出てきた女子を必死でかき消した。




上原が俺を好きなはずない。




本当に?




上原に関しては俺が勘違いするような行動ばかりしていた。




俺と話すとき、顔が赤くなったり。




帰り道、いつも違う道のはずなのに俺の後ろにいたり。




そういう行動がきっかけで気になり出した。




それで、上原のこと好きなんだって気付いたんだ。





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