君のことが大好きで。
「ずっと好きでした。」



そう書いた手紙をそっと靴箱に入れたっけ。



返事が早く来てほしかったし、来ないでほしかった。




次の日靴箱に手紙が入ってた。




丁寧に、率の字で、ひかりへって。




嬉しかった。




返事をもらえて。





でも手紙を読んで一瞬頭が真っ白になった。




[一緒にいて楽しい友達としか思えない。]





書いてあったのはその一行だけだった。




わかってた。




きっと私なんか相手にされてないだろうなーって。




だけどちょっと期待しちゃったんだ。





率に優しくされる度、私たちは両思いなんじゃないかって。





勝手に思ってた私がバカだった。




その日は学校を早退した。



教室には一歩も入らなかった。




率に合わせる顔がない。
< 51 / 141 >

この作品をシェア

pagetop